「家に帰るための施設」で、帰れない現実とどう向き合うか。

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介護老人保健施設(老健)は、制度上は「在宅復帰・在宅療養支援のための施設」とされています。リハビリをして、家に帰る。それが建前です。

けれど現場では、帰る家がない人、帰っても支える人がいない人、そして最期の時間をそこで迎える人がいます。「家に帰るための施設」という枠組みと、目の前の現実とのあいだで、ワーカーは日々、割り切れない判断をしています。

扱っている問い

  • 在宅復帰という制度目標は、退所支援の実践をどう方向づけ、どこで当事者と衝突するのか。
  • 老健における看取りは、誰の、どんな決定として立ち現れるのか。
  • 現場の倫理的ジレンマを、個人の悩みではなく制度と実践の構造として記述できるか。

倫理的ジレンマを「難しいですね」で終わらせず、その手前にある制度の設計まで遡って考えたい、というのがこのテーマです。